WordPressのススメ:複数コンテンツの集約

 

前回までに、SNS・無料ブログ・レンタルサーバーを比較しながら、連続五回にわたってWordPressによるサイト運営をオススメしてきました。

ブログの作り方①:SNSか、無料ブログか、WordPressか
ブログの作り方②:徹底比較!無料ブログの選び方
ブログの作り方③:独自ドメインの是非
ブログの作り方④:無料サーバーという魅惑
ブログの作り方⑤:レンタルサーバー選び

今回は、無料ブログと比較した時に、WordPressだと複数のコンテンツを一つのサイトに集約できるという利点を紹介したいと思います。

 無料ブログの限界とコンテンツの分散

無料ブログでサイトを運営していると、その拡張性の低さから、複数のコンテンツを一つのサイトに集約できないという難点に直面することが多々あります。

例えば日記と漫画の両コンテンツを混在させると、漫画の「第10話」を読んでいるのに、「前の記事」「次の記事」が「第9話」「第11話」ではなく、全く無関係の日記にリンクする、ということはよくあります。これは、無料ブログでは、全コンテンツを単純に日付順にアーカイブしているからです。

このため、複数のコンテンツが混在する無料ブログで、シリーズものの漫画記事を連続してリンクさせるためには、それぞれの記事の末尾に、手動で「第9話」や「第11話」などとリンクを設定する必要がありました。これは大変な手間です。

この手間を省くための選択肢として、コンテンツ別に複数の無料ブログを運営するという手段があります。「漫画ブログはアメブロで、日記はHatenaブログで」というようなやり方です。しかしこの場合には分離したブログ同士の連絡性が大変弱くなります。別のコンテンツを参照するためには、わざわざ別のサイトに行かなければならないからです。

そして、この様にコンテンツを分散させてしまい、各コンテンツの連絡性を複雑にすると、結果的にコンテンツに接してもらえる機会をふいにしてしまう恐れがあります。よほど熱心でもない限り、ユーザーは5回も6回もクリックしてまで目的の記事を探そうとはしてくれません。巷でよく言われているように、3クリック以内にユーザーが目的のページにたどり着けるように心がけるべきです。

また、現在ではツイッターやインスタグラムなどのSNSも複数運営している場合が多いですから、それらブログやSNSの自己紹介欄に運営している全てのサイトのURLを記すとなると、リンクだけで5行も6行も占有することになり、これも読者に混乱を与える恐れがあります。可能な限りコンテンツを集約させて、アクセスしやすくするべきです。

このようなリンク関係の複雑さを解消させる目的で玄関サイトをつくって、一旦そこにアクセスさせて各コンテンツに誘導する方法もありますが、これも根本的な解決にはなりません。結局は別のコンテンツにアクセスするために、別のサイトを経由し、その過程で何度もクリックを繰り返す必要があるからです。

つまり、そもそも無料ブログには機能に限界があり、様々なコンテンツを一つのサイトの基に集約させることは機能的に不可能なのです。

WordPressによるコンテンツの集約

この点においてWordPressは、コンテンツを一つのサイトに集約させることが可能な機能を備えています。とくに「カスタム投稿」という機能を使うことで、異なるコンテンツを適度に分離させながらも、同じサイトのなかに置くことが可能です。

本ブログでは、トップページでは「漫画」「日記」「イラスト」などすべてが分け隔てなく新着として掲示されていますが、これら「漫画」「日記」「イラスト」は異なるカスタム投稿タイプとして設定されています。

たとえば『海辺の街のしみうさ』第40話「夜のお茶会」の記事にアクセスすると、ページ末尾にある「前の記事」「次の記事」へのリンクは、それぞれ「第39話」と「第41話」に繋がっていて、この間に投稿された「日記」「イラスト」へはリンクされない様になっています。もしもこれが「日記」や「イラスト」などに他のコンテンツへリンクされていたならば、連続したシリーズものを連続して読むことに支障をきたします。

「複数のコンテンツの中から、特定のコンテンツのみを抽出して並べるだけ」という、WordPressならば簡単に実装できる単純な機能ですが、実は無料ブログでこれを実装させることは出来ません。一々にリンクを設定する必要があります。

このように「カスタム投稿」の機能は、複数のコンテンツを一つのサイトに集約させながらも、特定のコンテンツを混乱させることなく閲覧することを可能にさせます。

まとめ

WordPressによるサイト構築は、コンテンツの集約を可能にします。これは、管理者にとっては複数のサイトを運営するという煩わしさから解放される利点があり、ユーザーにとっても分散したコンテンツを渡り歩いて目的のページを探す労苦が軽減する利点があります。

すきねこ
ブログ管理も楽になって、ユーザーにもフレンドリーになるなんて、便利ですねぇ
しみうさ
そのかわりWordPressに慣れるまでは大変だけどね。多機能なぶん使えるようになるまでがハードルなんだな。